大地に還る骨壷  SHIENGAMA

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骨壷画

何故こんなに大勢の人が注文するのか

  • 2018年12月日
  • コラム, 土に還りたい

生あるものはすべて最後があると言う事実は信じていても、自分の死については口に出したがらないのが世の中の常なのに、生前に自分の骨壷を注文するのは何故でしょうか? 作った人達すべてが「これからの生き方に落ち着きと安心ができるからだ」と言います。
五年程前にある会社の社長から自分の葬式の時に使う大きな花瓶を二個作ってくれと言われ、僕は一瞬縁起でも無いと思いましたが、作品の注文だからと信楽焼きで立派な花瓶を作りました。社長は未だこの花瓶は使用してはいないのです。
この社長は「土に還る骨壷」の事を知っているでしょうか?自分の葬式に使う花瓶を作った人が、今度は骨壷を注文するでしょうか?いまだに注文はありません。
高齢者福祉施設に在籍の時に、ほとんどの利用者は最後は静かに「土に還りたい」と口にしていたのを思い出しました。 現在使用されている骨壷は永久に土に還れない壷だと知っていたかは分かりませんが…。
なぜ大勢の人たちは最後には「土に還りたい」と思うのでしょうか?
死の予感は野生の動物は自ら感じると言います、自分の死骸を絶対に見せないために誰にも分からない様な所で死を迎えると言います。高崎の猿山のボスが姿を隠したが、この死骸は見つける事が出来なかったとか、動物の本能でしょうか。人間も死したら土に還りたいという事はやはり本能なのでしょうか。
注文をしてきた七十五歳の女性は身内の納骨のとき、壷を壊すのを見て「とても耐えられなかった。私と主人の壷はあのようにされたくないし、子供達にもさせたくないから」と言っていました。僕も同感です。破壊する壷から出す遺骨は、無造作に墓の中に入れられます。火葬所で丁寧に足の骨から先に壷に納め、最後に頭の骨を納める。これは仏教的な儀式で、遺骨が壷の中で逆立ちしない為だといわれていますが、この儀式は無視され、何であったのかと疑問が残るし、破壊した壷の破片はどう始末すればよいのでしょうか?
人の最後は火葬にしなければだめ、という法律が出来たのは何時頃でしたか。その前は土葬でした。亀吉爺さんの葬式には隣近所の人達が穴を掘っていたのを思い出します。
僕の二人目の母親(僕を育ててくれた母)は法律で火葬にしなくてはいけないと知った時「熱くて嫌だなあ」と言ったのを思い出しますが、あれから四十数年、法律が施行されて歳月が過ぎていますが、きっと母は土には還っていないだろうと思います。陶器の骨壷に入って行ったからです。
一人目の母(僕を生んでくれた母)は土葬でしたから土に還っています。
父親はやはり陶器の骨壷だから土には還っていません。

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四炎窯

大地に還る骨壷

SHIENGAMA

長野県松本市島立3230-1
TEL 0263-47-0537

▽ コラム

何故こんなに大勢の人が注文するのか

僕は頭が混乱しました

涙が出ていた

命を尊ぶ。感謝の気持ちを忘れない。

縁起でも無い

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